20年来の友人と会った。
昔高校時代に軽音楽をやっていた仲間だ。
一緒にバンドをやったり酸いも甘いも分かち合った仲間。
今ではそれぞれ家庭を持ったり、離婚もしたり、一人で悠々自適に暮らしてたり、
連絡取れなくて何やっているかも分からない人もいたり。
20年も経つと身の回りで色々なことが起こる。
さらには、この2年間の間で社会の変化が一気に起こった。
人と人とのコミュニケーションは最小化して、
限られたコミュニティーの中で生活を余儀なくされる。
私の地元は、ある関東のハブ駅が有名な地域だ。
しかし昔盛大だった雰囲気はなく、
商業的な強者であるチェーン店などが残り続けている。
個人店舗は細々とあるいは店を閉めているなど、
わかりやすく過疎化している。
商店街に流れる音楽は、
10年前のアイドルのヒット曲が流れている。
20年ほどなじみのあった地域であったために少し物悲しい。
友人たちと集まった場所は地元のレストラン。
この2年間の社会現象を抜きにしても数年会っていない。
というのも、意識的に合わないようにしていた。
友人の結婚式も断っていた。
都内に住んでより、都内の人間との交流を増やし、
効率性を求め、いわゆる田舎の人間との交流を遠ざけていた。
私は地元の友人たちのことを少し蔑んでいたかもしれない。
この数か月の間で自分には人とのつながりというのを感じて生きていくのが、
重要だと考えが変わった。
今までは効率性を重視するあまり、
人とのつながりさえも捨てていた。
将来は不安だし、貯金はしておきたい、FIREも目指したいし、
お掃除ロボットを使って掃除の手間を省きたい、とか
ルーティーンは決めて、
日々の服も選ぶのに時間を割きたくない。
もちろん、機能性を高めることの重要性はあることは前提であるものの、
機能性だけを追い求めていて、感情面を完全に捨てきっていた。
機能だけを追い求めているばかりに、
人生が無味乾燥になる。
生きていることのうま味がなく、
味気の無い生活を余儀なくされる。
自分の勝手な都合の良い意図を知らずに、
私は友人たちを食事に誘った。
快くみんな応じてくれて、LINEのグループ上で交流し、
賛同してくれたメンバーと日時調整や場所をセッティングした。
そして当日会うことになり、食事を共にした。
友人たちと話していくとさらに申し訳ない気持ちになってきた。
私の考えは間違っていたな、と。
・不労収入で月20万稼いでいてシーシャバーを開業する話
・メルカリでせどりで月2万の売り上げを出している話
・税理士の資格取得で大金が必要で、マインドブロックしている話
・AI投資で年率20%の利益を出している話
・建売の住居を買った話
・後輩のフレンチ店が一流ファッション誌に掲載されるまでになった話
話すと出てくる周りの栄光の話。
友人は友人でそれぞれ知識を蓄え人生の設計や行動をしていてそれなりの悩みも抱えている。
正直私は、友人たちを舐めていた。
実は友人たちは、昔の考えのまま生活していて
カロリー無視したポテチをパクパク食べながらゴールデンのテレビをダラーっと見ている。
そんな生活を過ごしているんではないかと勝手に想像していた。
それぞれみんな自分なりの方向性があって行動をしている。
私なんかよりバリバリ挑戦的だった。
焦る思いとは異なるが、
もっと自分も頑張らないといけないという思いに駆られている。
この場を借りて謝罪をしたい。
今後はより、彼らがより幸福になれるよう、
個の力を伸ばしていけるよう貢献出来たらと思っている。
友人への贖罪みたいなところもある。
でもこれは、自分の周りの友人のためでもあるし、自分のためでもある。
身の回りの人間を幸せにできなければ、 他人をも幸せにすることは難しい。
そういったつながりを持って貢献していきたい。
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友人と会って思うことは、
リアルな話を聞けて非常に参考になったということ。
ネットの情報や意見だけでは判断できないようなリアルな内容は、
実際に人の声を聞きにいかないと手に入れることができない。
誰でもみんな自分のことやノウハウなどについて、
ネットで情報発信しているだったら別の話だがそうはいかない。
自分の話が役に立つかどうかも分かっていない。
その人それぞれが体験している内容だから、
ストレートに伝わる内容ばかりだ。
決して、何かの動画や本の受け売りで
済ましているような内容ではない。
だから生の情報をもとに、
行動していくことがより重要。
なかなかデジタルの世界に生きていると、
この部分が欠落するパターンが多い。
そのSNSアカウントの奥には人間がいて、
その人間が思っていることが発信されているということそれが実感しにくい。
だから積極的に人を誘って、色々な人の話を聞き関係構築をしていく。
そうしていけば、「苦労して」仕事をする必要もない。
人の話を聞いていけば自分が何をすべきかが明確になっていくからだ。